アルゴー船(Argo)は、ギリシャ神話において、イアソン率いる英雄たち(アルゴノーツ)が、黄金の羊の毛皮(金羊毛)を求めてコルキスへ遠征する際に使用した、伝説的な巨大船です。
アテナの設計によるハイテク船
神の木材
この船は船大工アルゴスによって建造されましたが、設計には知恵の女神アテナが関わっていました。特筆すべきは、船首にドドナの聖なる樫の木が埋め込まれており、船自体が人間の言葉を話し、未来を予言して進路を助言することができた点です。
豪華すぎる乗組員
50本のオールを備えたこの船には、船長イアソンをはじめ、ヘラクレス、オルフェウス、カストルとポルックス、ペレウス(アキレウスの父)など、ギリシャ中の名だたる英雄がこぞって乗り込みました。まさに元祖「アベンジャーズ」です。
船の最期
冒険を終えた後、アルゴー船はコリントスの地でポセイドンに捧げられ、陸に安置されました。しかし数年後、落ちぶれた老イアソンが船の影で休んでいたところ、腐敗して崩れ落ちた船首の木材が彼を直撃し、イアソンは死亡しました。かつての栄光の象徴が、主人の命を奪うという皮肉な結末を迎えました。
天に昇った船
その後、アルゴー船は天に上げられ「アルゴ座」という巨大な星座になりました。しかしあまりに大きすぎたため、現在では「とも座」「ほ座」「りゅうこつ座」「らしんばん座」の4つに分割されています。
伝説の乗組員たち
アルゴノーツには、怪力無双のヘラクレス、琴の名手オルフェウス、俊足のアタランテ、双子のカストルとポルックス、予言者モプススなど、当時のスター級英雄が勢揃いしていました。彼らは協力し(時には喧嘩し)ながら、ハルピュイアや動く岩(シュムプレガード)などの難関を突破しました。
まとめ
アルゴー船は、人類史上最初の「冒険の旅(クエスト)」を象徴する偉大な船です。その船体は朽ち果てましたが、彼らが切り開いた航路と冒険心は、星空に輝く星座として永遠に残されています。