広大な海、大地を揺るがす地震、そして荒野を駆ける馬を司る、荒ぶる男神。最高神ゼウスの兄であり、その力は主神に匹敵すると言われる、オリンポスのNo.2です。象徴的な三叉の矛(トライデント)を振るい、気に入らない都市を大波で飲み込むその性格は、変化しやすく激しい「嵐」そのものです。ポセイドン。その圧倒的な力と、意外な女性遍歴について解説します。
ポセイドンとはどんな神か?
海の絶対支配者
ローマ神話では「ネプチューン」。父クロノスを倒した後、くじ引きで世界の支配権を兄弟で分けた際、彼は「海」を引き当てました(ゼウスは空、ハデスは冥界)。エーゲ海の海底には珊瑚と宝石で作られた黄金の宮殿があり、そこで暮らしています。海に棲むあらゆる怪物や魚たちは彼の家来です。
地震を呼ぶ者
彼は海だけでなく、大地を支える神でもあります。彼が機嫌を損ねてトライデントで地面を突くと、大地が激しく裂け、大地震が起こると信じられていました。海に囲まれ地震の多かった古代ギリシャの人々にとって、彼はゼウス以上に恐れ敬わなければならないリアルな災害神でした。
数々の女性遍歴と怪物
メドゥーサとの悲劇
ゼウスに負けず劣らずの浮気性で、多くの女性と関係を持ち、多くの子(その殆どが怪物や乱暴者)をもうけました。特に有名なのがメドゥーサです。かつて美少女だった彼女とアテナの神殿で交わったことで、処女神アテナの怒りを買い、メドゥーサは髪が蛇の怪物に変えられてしまいました。
ペガサスの父
後にメドゥーサが英雄ペルセウスに首を斬られた際、その切断面から空を飛ぶ天馬「ペガサス」が飛び出しました。実はこのペガサスは、ポセイドンとメドゥーサの子供にあたります。彼は「馬の神」でもあり、馬を作って人間に与えたとも言われています。
まとめ
ポセイドンは、母なる海の豊かな恵みと、すべてを奪い去る津波や地震の恐怖、その両方を体現する威厳ある王です。自然の脅威そのものである彼を、人間はただ畏れるしかないのです。