「全知全能の神」といえば、まず彼の名が挙がるでしょう。白い髭を蓄えた厳格な老人、あるいは筋骨隆々の戦士として描かれる、ギリシャ神話の最高神ゼウス。世界を焼き尽くす最強の武器「ケラウノス」を振るう破壊神であると同時に、数多の女神や人間の女性を口説き落とす恋愛のカリスマでもありました。彼がくしゃみをすれば嵐になり、彼が頷けば世界が動く。そんな王の中の王の実像に迫ります。
ゼウスとはどんな神か?
オリンポス十二神の王
天空と雷、天候を支配するギリシャ神話の頂点に君臨する神です。父クロノスに飲み込まれた兄弟たち(ポセイドン、ハデスなど)を助け出し、協力して父を倒し、世界の支配権を手にしました。神々と人間の秩序を守る「正義の管理者」という側面も持っています。
類稀なる奔放な性格
恐ろしい威厳を持つ一方で、大変な好色家としても知られています。正妻ヘラの目を盗んで浮気をするために、白鳥、牡牛、黄金の雨、サテュロス、カッコウなど、あらゆる姿に変身して女性たちに近づきました。その結果、ヘルクレスやペルセウスなど多くの英雄が生まれ、ギリシャ神話の殆どの物語は彼の血縁者たちによって紡がれていますが、同時にヘラの激しい嫉妬も招き続けました。
宇宙最強の武器ケラウノス
一撃で世界を滅ぼす雷
彼が持つ「雷霆(ケラウノス)」は、一つ目巨人サイクロプス族が感謝の印として鍛造した最強の武器です。その威力は核兵器並みと言われ、一撃で山を消し飛ばし、大洋を蒸発させ、宇宙すら揺るがすことができます。神々でさえ、彼がこれを握ると誰も逆らえません。
無敵の盾アイギス
娘アテナに貸し与えることも多い防具ですが、本来はゼウスの所有物です(アマルティアの山羊皮とも)。これはいかなる武器も貫けず、ひとたび振れば雷鳴が轟き、敵をパニックに陥れます。
まとめ
ゼウスは、絶対的な力と威厳を持ちながら、人間以上に人間臭い欠点(欲望)も併せ持つ、古代ギリシャ人の理想と現実が投影された、最も「神らしい」神なのです。