「アキレス腱」の語源ともなった、トロイア戦争最大の英雄アキレウス。女神テティスによって不死の体を与えられましたが、唯一の弱点である踵を射抜かれ、短くも鮮烈な生涯を閉じました。
不死身の英雄
冥界の川ステュクス
母テティスは息子を不死身にするため、冥界の川ステュクスに彼を浸しました。しかし、テティスが掴んでいた「踵(かかと)」だけは水に浸からず、生身のまま残ってしまいました。
トロイアのエース
ギリシャ軍最強の戦士としてトロイア戦争に参加。敵の英雄ヘクトルを一騎打ちで討ち取るなど、獅子奮迅の活躍を見せました。
運命の死
パリスの矢
トロイアの王子パリス(あるいはアポロン神の導き)によって放たれた矢が、唯一の弱点である踵に命中。不死身の英雄はついに倒れました。
栄光と引き換えの短命
「長く穏やかな人生」と「短くも栄光ある人生」の二択から、彼は後者を選びました。その生き様は、古代の戦士たちの理想となりました。
現代への影響
弱点の代名詞
致命的な弱点を意味する「アキレス腱(Achilles' heel)」という言葉は、世界中で使われています。彼が唯一不死とならなかった踵が、死に至る原因となったことに由来します。
Fateシリーズ
「ライダー」クラスで現界。世界最速の脚を持ち、戦場を疾走するチャリオットで敵を蹂躙します。宝具「疾風怒濤の不死戦車(トロイアス・トラゴーディア)」は、彼の生前の駿足と戦車駆る姿を具現化したものです。
歴史的評価
アレキサンダー大王もアキレウスに憧れ、トロイアの遺跡を訪れたと言われています。武勇と悲劇性を兼ね備えた彼は、古代ギリシャにおける英雄の理想像として長く崇拝されました。
パトロクロスとの絆
盟友の死と激怒
アキレウスの親友(あるいは愛人とも)パトロクロスがヘクトルに討たれた時、アキレウスは激怒し、戦場に復帰しました。彼の怒りは凄まじく、トロイア軍を単独で壊滅寸前まで追い込むほどの力を見せつけました。
遺体の返還
ヘクトルを討ち取った後、アキレウスはその遺体を戦車で引きずり回すという冒涜を行いましたが、後にヘクトルの父プリアモス王の懇願に心を打たれ、遺体を返還しました。このエピソードは『イリアス』のクライマックスとして知られています。
まとめ
アキレウスは、その強力な能力やエピソードから、現代の多くの作品でも重要な役割を担っています。ギリシャ神話を知る上で欠かせない存在と言えるでしょう。