グラムという名前は古ノルド語で「怒り」を意味します。北欧神話の英雄シグルド(ドイツ語圏の『ニーベルンゲンの歌』ではジークフリート)が、悪竜ファフニールを倒す際に振るった、まさに元祖「ドラゴンスレイヤー」です。「石に刺さった剣」ならぬ「樹に刺さった剣」としても知られ、アーサー王のエクスカリバー伝説の原型になったとも言われています。
リンゴの木に刺さった選定の剣
オーディンの試験
シグルドの父シグムンドが妹の結婚式を開いていた時、会場に片目の老人(変装したオーディン)が現れ、一本の剣を庭の巨大なリンゴの木(ヴォルスングの木)に深く突き立てました。「この剣を引き抜けた者に授ける」という言葉通り、多くの屈強な男たちが挑戦しましたが、誰一人として動かすことはできませんでした。しかし、シグムンドが手をかけると、まるで鞘から抜くように簡単に引き抜くことができました。これがグラムの最初の姿です。
一度折れ、再び蘇る
しかしシグムンドは後に、戦場でオーディンの怒りに触れ、敵の槍ではなくオーディンのグングニルによって剣を折られ、命を落としてしまいます。その折れた剣の破片は妻によって大切に保管され、息子シグルドへと受け継がれました。成長したシグルドは、名工レギンに依頼して**再鍛造(リフォージ)**を行い、以前よりも鋭く、より強力な魔剣として復活させました。
まとめ
一度は折れても、なお強く美しく蘇るグラムは、挫折を経て成長する英雄の魂そのものです。「怒り」という名の通り、理不尽な運命や強大な敵を両断するための、激しい力が込められています。