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芹沢鴨:新選組初代筆頭局長、その暴走と粛清【酒乱の剣豪】

#日本史 #英雄 #新選組 #悪役 #剣豪 #幕末 #酒 #狂気
芹沢鴨 / Serizawa Kamo
芹沢鴨

芹沢鴨

Serizawa Kamo
日本神話英雄 / 局長
英雄度★★★★
特徴恰幅の良い巨漢 (人間大)
功績/能力神道無念流の達人、鉄扇術
弱点酒癖の悪さ、傲慢
主な登場
薄桜鬼燃えよ剣

新選組=近藤勇というイメージが強いですが、結成当初、その頂点に立っていたのは**芹沢鴨(せりざわかも)**という男でした。水戸天狗党出身の尊皇攘夷志士であり、剣の腕も教養も一流、和歌を嗜む風流人でもありました。しかし、酒が入ると手がつけられない乱暴者と化す「狂気」を秘めていました。大砲を持ち出して商家を焼き討ちするなど、数々の伝説的暴挙の果てに、味方によって暗殺された初代局長の生涯を追います。

尽忠報国の士か、ただの暴漢か

鉄扇の一撃と大砲

芹沢は常に「尽忠報国(国に忠義を尽くし、恩に報いる)」と書かれた鉄扇(鉄の骨が入った重い扇)を持ち歩き、気に入らないことがあるとそれで相手を殴打しました。相撲取りとの乱闘事件や、資金提供を拒んだ生糸問屋・大和屋を土方歳三らに命じて買い出しに行かせている間に大砲で焼き払うなど、その行動は「京の治安を守る」はずの新選組の評判を地に落とすものでした。

しかし一方で、彼が新選組という組織の基礎を作り、また政治的な後ろ盾(会津藩)との強力なパイプ役となっていたことも事実です。彼の存在があったからこそ、寄せ集めの浪士集団は公的な組織として認められたのです。

雨の夜の粛清

伝説の最期

これ以上の暴走は組織の存続に関わると判断した近藤勇たちは、芹沢の排除を決意します。文久3年9月、八木邸での宴会で泥酔して寝ていた芹沢を、土方歳三沖田総司山南敬助原田左之助らが襲撃しました(実行犯には諸説あり)。

彼は刺客の気配に飛び起き、枕元の刀を取ろうとしましたが、躓いて転倒したところを斬殺されたといいます。隣で寝ていた愛妾のお梅も巻き添えになりました。この夜、新選組は真に「近藤勇の単独トップ組織」へと生まれ変わったのです。彼は組織の生贄として、その悪名を一身に背負って散っていきました。

まとめ

悪逆非道と語られる一方で、その豪快さと人間臭さ、そして時折見せる寂しげな横顔に惹かれるファンも少なくありません。芹沢鴨は、新選組という物語の「毒」であり、同時に組織を強くするための不可欠な「劇薬」だったのです。