日本の田舎道を歩けば、必ずと言っていいほど彼らに出会う。雨の日も風の日も、寄り添って村を見守る石の神様。道祖神(ドウソジン)は、最も身近で、最も愛されている日本の神様かもしれない。
塞の神としての機能
悪しきものを塞ぐ
元々は「塞の神(サエノカミ)」と呼ばれ、村の境界や道の辻に立ち、外から入ってくる疫病神や悪霊を遮断(塞ぐ)する防波堤の役割を持っていた。 久那土神(クナドノカミ)や岐の神(チマタノカミ)といった神話の神々と習合して現在の形になったとされる。
愛の神様
双対道祖神
長野県安曇野などで有名な「双対(そうたい)道祖神」は、男女の神が手を握り合ったり、抱き合ったりしている姿が彫られている。 これは単なる魔除けを超え、夫婦円満、縁結び、子孫繁栄を願う神として信仰されている証である。 モデルはサルタヒコとアメノウズメの夫婦とされることが多い。
【考察】火祭りとの関係
どんど焼き
小正月に行われる火祭り(どんど焼き、左義長)は、道祖神の祭りでもある。 正月飾りを焼いた火で餅を焼き、それを食べて一年間の無病息災を願う。 道祖神は、コミュニティの中心として、人々の生活のリズムを刻み続けているのだ。
まとめ
道祖神の前を通る時、ふと手を合わせたくなるのは、そこに日本人の原風景とも言える温かな祈りが込められているからだろう。