「杖(Gamban)」と「枝(teinn)」を組み合わせた名を持つガンバンテインは、北欧神話に登場する魔法の杖です。誰が持っていたのか、どのような効果があるのか、謎多きアイテムですが、その響きのカッコよさから現代のファンタジー作品では強力な魔杖として定着しています。
謎多き魔法の杖
「ハルバルドの歌」での登場
詩のエッダ『ハルバルドの歌』において、渡し守に扮したオーディン(ハルバルド)が、「巨人フレムルからガンバンテインを奪った」と自慢するシーンがあります。ここでは巨人を倒すために使われた、あるいは巨人から奪い取った強力なアーティファクトとして描かれています。
「スキールニルの歌」での登場
豊穣神フレイの従者スキールニルが、巨人族の女性ゲルズに求婚(というか脅迫)する際に用いた「手つかずの常緑樹の枝」=「怒りの若枝(Tamsvondr)」が、ガンバンテインと同一視されることもあります。この枝にはルーン文字が刻まれ、相手を呪う力がありました。
持ち主は誰?
複数の所有者説
フレムルという巨人、オーディン、あるいはヘルメス(ギリシャ神話との混同)、さらにはロキの兄ビュレイストの持ち物であるなど、出典や解釈によって持ち主が定まりません。しかし共通しているのは「魔法の力を持つ特別な棒」という点です。
ゲームでのガンバンテイン
魔法使いの最終装備
FF11やFF14などのMMORPGでは、白魔道士やヒーラー向けの高性能な武器として登場します。「ミシックウェポン」のような最上級レアリティを与えられることもあり、回復量アップや敵の弱体化など、魔法的な恩恵をもたらす杖の代表格です。
語感の良さ
「ガンバンテイン」という名前が持つ独特の重厚感(まるで岩盤のような?)が、日本の中二病心をくすぐるのか、アニメやライトノベルでの採用率は意外と高いです。
【考察】北欧の魔法文化
セイズ(魔法)の道具
北欧神話の魔法(セイズ)は、杖や歌を用いて行われました。ガンバンテインは、剣や斧で戦う戦士文化とは対極にある、知識や呪術を操る者たちの力を象徴するアイテムと言えます。
まとめ
その正体は霧の中に包まれていますが、ガンバンテインは「北欧の魔法」という神秘的なイメージを体現する杖として、現代でも魔術師たちの手で振るわれ続けています。