「長腕のルー(ルー・ラーヴァダ)」とも呼ばれる、ケルト神話きってのイケメン英雄神。太陽のように輝くその槍は、狙った敵を逃しません。
ルーとはどのような神か?
ルーはトゥアハ・デ・ダナーンの若きリーダー格であり、太陽と光を司る神です。「イルダーナ(全技能の達人)」という異名を持ち、戦士としての強さだけでなく、鍛冶、工芸、詩、医術、魔術など、あらゆる技術に精通しています。彼はダーナ神族と、敵対するフォモール族の王バロールの娘との間に生まれた「混血の神」であり、両種族の争いに終止符を打つ運命を背負っていました。
神話での伝説とエピソード
タラへの入場
彼が神々の王都タラを訪れた際、門番に「一芸を持つ者しか入れない」と言われました。ルーは「私は大工だ」「鍛冶屋だ」「戦士だ」「詩人だ」と次々に名乗りましたが、門番は「それらの専門家はすでにいる」と断りました。そこでルーは「では、そのすべてを一人でこなせる者は居るか?」と問い、門番を驚かせて入場を許されたといいます。これが「イルダーナ」の由来です。
魔眼のバロール討伐
祖父である魔神バロールは、見たものを死に至らしめる「魔眼」を持っていました。戦いの最中、バロールがその瞼を開けようとした瞬間、ルーは投石器(あるいは槍)で魔眼を撃ち抜きました。眼球はバロールの後頭部を突き抜け、後ろにいたフォモール族の軍勢を直撃し、敵は壊滅しました。この勝利により、ダーナ神族のアイルランド支配が決定的となりました。
現代作品での登場・影響
クー・フーリンの父
彼は後に人間の女性デヒテラとの間に、アイルランド最大の英雄クー・フーリンをもうけました(あるいはクー・フーリンの転生元とも言われます)。英雄の才能は父から子へと受け継がれたのです。
ルーナサ
アイルランドの収穫祭「ルーナサ(8月)」は、ルーが制定した祭りが起源とされ、現在でもその名が残っています。
【考察】その強さと本質
若さと技術の勝利
老いて破壊的な力を持つバロールを、若く技術に優れたルーが倒すという構図は、世代交代と文明の進歩を象徴しています。
まとめ
万能の天才にして、輝ける太陽の貴公子ルー。彼の伝説は、才能と努力がいかに世界を変えるかを教えてくれます。