エイボンの書(Book of Eibon) は、H.P.ラヴクラフトの友人であるクラーク・アシュトン・スミスが創造した、架空の魔道書です。人類誕生以前の失われた大陸ハイパーボリアに住んでいた魔道士エイボンが、自身の魔術的知識や、彼が崇拝する邪神ツァトゥグァに関する秘儀を記したとされています。『ネクロノミコン』と並ぶ、クトゥルフ神話における最重要グリモワールの一つです。
象牙の書
伝承の変遷
オリジナルはハイパーボリア語で書かれていましたが、後にアトランティス、古代エジプト、カルタゴ、中世ヨーロッパへと、翻訳されながら密かに受け継がれていきました。ラテン語版は『Liber Ivonis(イヴォンの書)』、フランス語版は『Livre d'Eibon』と呼ばれます。内容は多岐にわたり、神格の召喚法、魔法円の構築、異界への門を開く方法などが記されていますが、完全な写本は極めて稀です。
狂気への入り口
読んだ者に宇宙的真理を教える代わりに、精神の崩壊をもたらします。現代のポップカルチャー(『ソウルイーター』など)では、自我を持った本や、魔力を増幅するアイテムとしてアレンジされて登場することも多く、知名度の高い魔導書です。
まとめ
エイボンの書は、知るべきではない知識の象徴です。そのページをめくることは、戻れない世界への片道切符を手にすることと同義なのかもしれません。