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かぐや姫:月に帰った竹取の皇女【日本最古のSF?】

#日本神話 #英雄 #姫 #物語 #月 #難題 #別れ #SF
かぐや姫 / Kaguya-hime
かぐや姫

かぐや姫

Kaguya-hime
竹取物語英雄 / 姫
英雄度★★★★
特徴光り輝く美女 (人間大)
功績/能力人の心を狂わせる魅力、月の力
弱点地上の穢れに染まれない
主な登場
FGOジブリ

「今は昔、竹取の翁といふものありけり」。誰もが知る日本最古の物語『竹取物語』の主人公、かぐや姫。竹の中から生まれた絶世の美女が、求婚者たちに無理難題を突きつけ、最後は迎えに来た天人たちと共に月へ帰っていく。この美しくも悲しい物語は、単なるお伽話ではなく、地上の愛と別れの無常さを描いた文学作品として、千年以上愛され続けています。彼女はなぜ地上に来たのか、そしてなぜ帰らねばならなかったのか。不思議な物語の深層を探ります。

五つの難題と貴公子たちの挫折

この世にない宝物を求めて

彼女の噂を聞きつけて求婚した5人の貴公子に対し、かぐや姫は「私の希望する宝物を持ってきた方と結婚します」と告げました。その宝物とは、「仏の御石の鉢」「蓬莱の玉の枝」「火鼠の皮衣(ひねずみのかわごろも)」「龍の首の珠」「燕の子安貝」という、入手困難、あるいは架空の品々でした。

貴公子たちは偽物を作ったり、冒険の末に怪我をしたりと散々な目に遭い、結局誰も条件を満たせませんでした。これは単なるわがままではなく、彼女が「月の住人」として、地上の人間とは結ばれない運命(あるいは穢れを嫌う性質)を持っていたことの証明だったのです。求婚者たちの失敗談は、人間の欲望や愚かさを風刺しているとも言われています。

富士山の語源と帝への手紙

不死の薬

最後に帝からの熱心な求婚も断り、月へ帰る日が近づくと、かぐや姫は涙を流して別れを惜しみました。彼女は地上での思い出を愛していたのです。別れ際、彼女は帝に「不死の薬」と手紙を贈りました。しかし帝は、「かぐや姫のいない世で永遠に生きても何の意味があるだろうか」と嘆き、その薬と手紙を天に一番近い山の頂上で焼くよう命じました。

「不死(ふし)の薬」を焼いた山だから「富士山(ふじさん)」。また、その煙がいまでも立ち上っている(当時の富士山は活火山でした)という伝説が、この物語のラストシーンを飾っています。

まとめ

光に包まれて地上を去ったかぐや姫。彼女が私たちに残したのは、美しい物語と、夜空の月を見上げた時に感じるそこはかとない哀愁、そして何よりも「大切な人と同じ時間を生きること」の尊さなのかもしれません。