かぐや姫が求婚者たちに出した5つの難題の最初の一つ。お釈迦様が使っていたとされる、決して手に入らない聖なる鉢。石作皇子(いしづくりのみこ)は見事なフェイク品を用意したが、あっけなく見破られてしまった。
インドの聖鉢
決して輝かなかった鉢
皇子は危険なインドまでの旅を恐れ、日本の山寺で見つけた古い鉢を「これは天竺(インド)のアショカ王の寺にあったものだ」と偽って提出した。 本物はまばゆい光を放つとされるが、皇子の鉢は煤けて薄汚れたままで、蛍の光ほどの輝きもなかった。
恥を捨てる
鉢を捨てる
嘘がバレた皇子は、鉢を捨てて詠んだ歌から「面目ない(恥ずかしい)」の語源である「鉢を捨てる」という言葉が生まれたとされる(諸説あり)。 権力者であっても、まごころのない贈り物では人の心は動かせないという教訓を含んでいる。
まとめ
仏の御石の鉢は、本物であれば国をも照らす輝きを持つが、偽り者の手には余る、真実を映す鏡のような宝具である。