燕が卵を産む時に一緒に出すとされる不思議な貝。安産のお守りとして霊験あらたかとされる。石上中納言は、巣の中に手を突っ込んでこれを掴み取ろうとした。
掴んだものは
転落死への序章
中納言は高い梯子に登り、燕の巣に手を入れて「何か」を掴んだ。 喜んで降りようとしたところ、転落して腰の骨を折る重傷を負う。 激痛に耐えながら掌を開くと、そこに合あったのは貝ではなく、燕の古糞(ひねくそ)だった。
貝斐(かいな)し
期待外れ
骨折り損のくたびれ儲け。 このエピソードから、努力の甲斐がないことを意味する「貝斐(かいな)し」という言葉が生まれ、現代の「甲斐なし」になったとされる。 5つの難題の中でも、最も滑稽で哀れな結末を迎えたアイテムである。
まとめ
燕の子安貝は、存在するかどうかも怪しい幸福の象徴であり、それを追う者の破滅を招く皮肉な宝物である。