アイルランド最強の「フィオナ騎士団」を率い、国を守った偉大なる英雄フィン・マックール。知恵と武勇を兼ね備え、神霊すら討ち倒した彼の伝説は、アーサー王伝説にも多大な影響を与えたと言われています。
知恵の鮭と親指
予言の成就
修行時代、彼は師匠から「世界の全ての知恵を得られる」という知恵の鮭の調理を任されました。調理中に火傷をした親指を舐めたことで、彼自身がその知恵を得てしまい、以降、親指を舐めるだけであらゆる難題の解決策が閃くようになりました。
神殺しの偉業
彼は、堕落した戦神ヌアザ(あるいは人間を襲う魔神アイレン)を討ち取ったとされ、ケルト神話における数少ない「神殺し」の英雄として称えられています。
巨人伝説
アイルランド北部にある世界遺産「ジャイアンツ・コーズウェイ」の六角形の石柱群は、フィンが対岸の巨人と戦うために作った橋の跡だという伝説があります。彼が岩を投げて島(マン島)を作ったという話もあり、英雄としてのスケールの大きさがうかがえます。老年の悲劇的なエピソードが目立ちますが、若き日の彼は冒険心に溢れ、仲間たちと狩りや戦いを楽しむ快活なリーダーでした。
英雄の黄昏
グラニアとディルムッド
晩年、彼は美しい王女グラニアを妻に望みますが、彼女は部下のディルムッドと駆け落ちしてしまいます。嫉妬に駆られたフィンは、瀕死の重傷を負ったディルムッドを見殺しにし(癒やしの水を手からこぼし続け)、これが騎士団崩壊の引き金となりました。
FGOでの再評価
ネタキャラからの脱却
『FGO』初期は、ディルムッドへの仕打ちから狭量な上司として描かれがちでしたが、後のシナリオで、全盛期の輝きと指揮官としての冷静さを持つ「頼れる団長」としての側面が描かれ、名誉挽回を果たしました。
まとめ
偉大なる英雄でありながら、人間臭い嫉妬心で破滅したフィン・マックール。その多面性こそが、彼を単なる物語の登場人物以上の、リアリティある存在にしています。
現代への影響
彼(彼女)の伝説は、現代のポップカルチャーにも多大な影響を与えています。小説、漫画、ゲームなど、様々なメディアで描かれるその姿は、世代を超えて多くの人々を魅了し続けています。史実(神話)とフィクションが入り混じることで、キャラクターとしての深みが増し、新たな「英雄像」として再構築されていると言えるでしょう。私たちは物語を通じて、彼らの生きた時代や想いに触れることができるのです。