ギリシャ神話にヘファイストスがいれば、インド神話には彼がいます。その名はヴィシュヴァカルマン(全能の作者)。インドラの雷(ヴァジュラ)から、シヴァの三叉槍、ヴィシュヌの円盤、そして黄金都市ランカに至るまで、神話に登場する超兵器や絶景のほとんどは彼の手によるものです。今でもインドの工場やIT企業で祀られる、技術者のための神様です。
太陽を削った神
義理の息子への「整形」
彼の娘サンジュニャーは太陽神スーリヤと結婚しましたが、スーリヤの光と熱があまりに強すぎて近づけませんでした。父ヴィシュヴァカルマンは、なんと婿である太陽神を回転台に乗せてその輝きを削り落とし、ちょうどいい暖かさに調整しました。その際に出た削りカスから、神々の最強の武器たちが作られたといいます。
ヴィシュヴァカルマン・プージャ
現代の信仰
毎年9月頃に行われる彼のお祭りでは、工場労働者、職人、エンジニアたちが自分の仕事道具(PC、車、機械)を清め、神に祈りを捧げます。「ものづくり大国」インドを支える現役バリバリの神様なのです。
まとめ
ヴィシュヴァカルマンは、混沌とした宇宙を設計図に基づいて構築する「理性」と「技術」の象徴であり、全てのクリエイターの始祖と言える存在です。