「戦い(アレス)」と「愛(アフロディーテ)」、正反対の性質を持つ両親から生まれた彼女は、その名の通り世界のバランスを保つ象徴となりました。調和の女神ハルモニア。しかし、彼女の最も有名なエピソードは、皮肉にも所有者全員を破滅させる「呪いの首飾り」の物語でした。
神と人の結婚
カドモスとの婚礼
ハルモニアは、テーバイの建設者である人間の英雄カドモスと結婚しました。この結婚式には全ての神々が列席したと言われ、神と人間の幸福な結合の象徴とされました。言葉としての「ハーモニー(調和)」の語源でもあります。
悲劇を呼ぶ首飾り
ヘファイストスの贈り物
結婚祝いとして贈られた首飾りは、夫の母であるアフロディーテの不貞を恨むヘファイストスによって作られた、呪いのアイテムでした。ハルモニアの子孫オイディプスやエリフュレなど、この首飾りを手にした者は次々と不幸な死を遂げ、調和の女神の持ち物が争いの火種となり続けました。
まとめ
ハルモニアの物語は、完璧な調和がいかに脆いものであるか、そして美しいものには時に致命的な毒が含まれていることを、数千年にわたり警告し続けています。