コリトサウルス(Corythosaurus)は、半円形の立派なトサカを持つハドロサウルス類(カモノハシ竜)です。学名は「コリント式のヘルメットを持つトカゲ」という意味で、その名の通り、古代ギリシャの兵士がかぶっていた兜のような形状のトサカが特徴です。多くの化石が見つかっており、皮膚の痕跡まで残っている保存状態の良い標本も存在します。
音を奏でる楽器
頭のトサカは中空になっており、鼻腔が複雑に入り組んでいました。これはランベオサウルスやパラサウロロフスと同様に、音を増幅させる共鳴室として機能していました。低くてよく響く鳴き声を出し、遠くの仲間と会話をしたり、求愛の歌を歌ったりしていたと考えられます。
ウロコのパターン
ミイラ化した化石からは、全身が細かいウロコで覆われていたことが分かっています。背中や腹部でウロコの大きさが異なり、体には縦縞や斑点などの模様があった可能性があります。水かきを持っていたという説もありましたが、現在ではそれは手のひらの肉球のようなものだったと考えられており、主な生活圏は陸上の森林でした。
大群での移動
彼らは非常に社会的な動物で、数百頭からなる大群を作って季節ごとの移動(渡り)をしていたと推測されています。群れで行動することで、ティラノサウルス類などの捕食者から身を守る確率を高めていました。
まとめ
コリトサウルスの優美なトサカは、恐竜の世界にも音楽や複雑なコミュニケーションがあったことを教えてくれます。彼らは白亜紀の森の合唱団でした。