「安倍晴明が光なら、私は闇」。最強の陰陽師・晴明の宿命のライバルとして語られる、謎多き法師陰陽師。蘆屋道満。彼もまた、人知を超えた術を操る天才でした。
蘆屋道満とはどのような英雄か?
平安時代の陰陽師で、安倍晴明のライバルとされる人物です(道摩法師とも)。播磨国(兵庫県)の民間陰陽師として活動し、貴族社会のエリートである晴明に対し、野野在野の実力者として対抗しました。御伽草子などの伝承では、晴明と術比べをして負けたり、藤原道長を呪詛しようとして見破られたりと、悪役として描かれることが多いです。しかし、地元では民衆を救った立派な人物として伝わっている場所もあります。
伝説でのエピソード
術比べ
箱の中身を当てる勝負で、道満は「15個のミカン」と透視しましたが、晴明は術でそれを「15匹のネズミ」に変えてしまい、道満は負けたという話が有名です。
ドーマンセーマン
三重県の海女さんが身につける魔除けの印。星形(五芒星)が「セーマン(晴明)」、格子模様が「ドーマン(道満)」と呼ばれています。彼の影響力が晴明と並ぶほど強かった証拠です。
後世への影響と言及
永遠の悪役
夢枕獏の小説『陰陽師』や映画などでは、晴明の引き立て役、あるいは強大な闇の術者として欠かせない存在です。
Fate/Grand Order
『FGO』では、リンボという名で登場。底知れない悪意と愉快犯的な性格を持つトリックスターとして、プレイヤーに強烈な印象を与えました。晴明へのコンプレックスが行動原理の根底にあります。
【考察】その本質と象徴
在野の力
国家公務員だった晴明に対し、道満はフリーランスでした。権力に縛られない自由さと、底辺から這い上がろうとするハングリー精神が、彼の呪術の源泉かもしれません。
まとめ
光あるところに影がある。晴明という天才を輝かせるために、彼は歴史の闇に立ち続けています。