海神(ワタツミ)の中で、最も生命感あふれる領域を担当するのが**中津綿津見神(ナカツワタツミ)です。イザナギが海の中に潜って(中ほどで)禊をした時に生まれました。住吉三神の中筒之男神(ナカツツノオ)**と対になります。ここは多くの魚が行き交い、潮の流れが複雑に絡み合う場所。漁師や船乗りにとって、最も活動の舞台となる領域です。
海の王者
豊漁の神
深海でも波打ち際でもなく、魚たちが最も活動する「海中」を司るため、直接的な漁獲高に影響を与える神です。適切な潮の流れを作り、プランクトンを運び、豊かな漁場を形成するのは彼の力によるものと考えられました。
航海の難所
船が進む際、海面下の見えない海流(潮流)を読むことは生死に関わります。ナカツワタツミは、この変幻自在の海流をコントロールする神であり、彼を味方につけることが、安全な航海には不可欠でした。古代の外交官(遣唐使など)も、この神に祈りを捧げて海を渡りました。
人生の荒波
人生における「真っ只中(中層)」での試練や、変化の激しい時期を守護する神とも言えます。現在進行形で何かに挑戦している人、荒波に揉まれている人を、見えない海流のようにサポートしてくれます。
まとめ
私たちが普段イメージする「海の世界」の主役。中津綿津見神は、生命の躍動と航海のロマンを象徴する、頼もしい海の男神です。