ガネーシャ神の四本の腕の持ち物をよく見ると、手斧やお菓子と共に、輪っか状の縄を持っていることに気づくでしょう。これがパーシャ(Pasha)です。元々は戦いで敵を捕縛する武器でしたが、精神的な意味合いも強く持つ重要な法具です。
障害を取り除く縄
無知を縛る
「障害除去の神」であるガネーシャが持つパーシャは、信徒を正しい道へと引き寄せたり、逆に障害となる「執着」や「傲慢」を縛り上げて動きを止めたりする力を象徴します。心の迷いを捕まえてコントロールするための、慈悲の縄と言えるでしょう。
水神の処刑具
絶対の掟
一方、司法神でもある水神ヴァルナが持つパーシャは、より厳格です。彼は誓いを破った者や罪人をこの縄で捕らえ、逃れられない罰を与えます。古代においては、不可視の「死の罠」や「病」のメタファーとしても恐れられました。
まとめ
物理的に敵を捕らえるだけでなく、心の魔をも縛り上げるパーシャは、インド神話における「規律」と「導き」の両面を表す奥深いアイテムです。