英語圏最古の叙事詩の主人公ベオウルフ。怪物グレンデルを素手で引き裂き、その母親を剣で討ち、晩年には火竜と刺し違えた、生涯現役のモンスターハンターです。
最強の戦士
グレンデル退治
若き日のベオウルフは、ヘオロットの館を襲う怪物グレンデルと対決。武器が通じない相手に対し、彼はあえて素手で挑み、その腕を引きちぎって撃退しました。
巨人殺しの剣
復讐に現れたグレンデルの母との戦いでは、湖の底で発見した「巨人の剣」を用い、彼女の首を切り落としました。
王としての最期
50年の治世
故郷に帰った彼は王となり、50年にわたって国を平和に治めました。
最後の竜退治
晩年、盗っ人に宝を盗まれた火竜が国を襲います。老いたベオウルフは、逃げ出した部下たちの中で唯一踏みとどまったウィーグラフと共に竜に挑み、相打ちとなってその生涯を閉じました。
グレンデルの母
グレンデルを倒した後、その復讐に現れた「グレンデルの母」とも戦いました。彼女は湖の底にある洞窟に住んでおり、ベオウルフは水中戦の末、巨人の剣を使って彼女を打ち倒しました。
最後の戦いと火竜
晩年、王となったベオウルフは、宝を盗まれた怒りで国を荒らす火竜(ドラゴン)と対峙します。彼は燃え盛る炎の中で竜と刺し違え、その猛毒によって命を落としました。彼の死は、英雄時代の終わりを告げるものでした。
名剣フルンティングとネイリング
ベオウルフは生涯でいくつかの名剣を手にしましたが、運命的にもそれらは肝心な場面で役に立ちませんでした。グレンデルの母との戦いでは借りた剣「フルンティング」が通じず、火竜との戦いでは愛剣「ネイリング」が折れてしまいました。これは彼の膂力が強すぎて普通の剣では耐えられなかったためとされています。
英雄の葬送
火竜と相打ちになったベオウルフのために、民衆は岬に巨大な火葬の薪を積み上げました。彼の遺灰とともに莫大な財宝が埋葬され、その塚は海を行く船乗りたちの目印となり、偉大な王の伝説を後世に語り継ぐことになりました。
ファンタジーの祖
トールキンへの影響
『指輪物語』のJ.R.R.トールキンは、ベオウルフの研究家でもありました。現代ファンタジーにおける「戦士」「ドラゴン退治」のイメージの源流の一つです。
まとめ
ベオウルフは、その強力な能力やエピソードから、現代の多くの作品でも重要な役割を担っています。アングロ・サクソン叙事詩を知る上で欠かせない存在と言えるでしょう。