スクトサウルス(Scutosaurus)は、ペルム紀後期のロシアに生息していた大型の植物食爬虫類です。学名は「盾(Scutum)を持つトカゲ」を意味します。カメの遠い親戚にあたる側爬虫類の一種で、樽のような太い胴体と、全身を覆う硬いコブや装甲板が特徴です。イノストランケビアなどの強力な肉食獣から身を守るため、重武装を施していました。
全身の盾
皮膚の下には骨質の板(皮骨)が発達しており、特に首や背中は硬い装甲で覆われていました。また、頭部の頬の部分にはフランジ(突出部)や骨のコブがあり、ゴツゴツとした岩のような外見をしていました。脚は体の真下に伸びており、重い体重を効率よく支えて長距離を歩くことができました。
砂漠の放浪者
当時のパンゲア大陸は乾燥化が進んでおり、スクトサウルスは水場を求めて乾燥した大地を群れで移動していたと考えられます。口には葉っぱ型の歯が並び、硬い植物を千切って食べていました。巨大な胴体には長い消化管が収まっており、栄養価の低い植物を時間をかけて消化・発酵させていました。
声によるコミュニケーション?
スクトサウルスは大きな頬袋を持っていた可能性があり、それを膨らませて音を出していたかもしれません。群れの中で鳴き声を交わし、危険を知らせたり、仲間を呼んだりしていた可能性があります。彼らは厳しいペルム紀の環境の中で、社会性を持って生きていたのかもしれません。
まとめ
スクトサウルスの重厚な姿は、ペルム紀という過酷な時代の生存戦略を体現しています。彼らは恐竜が現れるずっと前に、大地を練り歩いていた偉大なる巨獣たちです。