ムッタブラサウルス(Muttaburrasaurus)は、オーストラリアのムッタブラという町で発見された、イグアノドンに近い植物食恐竜です。オーストラリアで発見された恐竜の中では最も有名なものの一つであり、完全な骨格が見つかっています。最大の特徴は、鼻の上にドーム状に盛り上がった大きな鼻腔です。
風船のような鼻
鼻骨が風船のように大きく膨らんでいました。この空洞は、声を響かせる共鳴室として使われたり、あるいは派手な皮膚で覆われてディスプレイに使われたりしたと考えられています。また、嗅覚が鋭かった可能性もあります。オーストラリアの恐竜たちは独自の進化を遂げており、この鼻もその一つです。
特殊な歯
イグアノドン類としては珍しく、歯がハサミのような「剪断型」になっていました。これは硬い植物(ソテツなど)を噛み切るのに非常に適していました。ムッタブラサウルスは、当時のオーストラリアの植生に合わせて、強力な顎を進化させていたのです。
南極圏の生活?
当時のオーストラリアは現在より南に位置し、南極圏に近い冷涼な環境でした。ムッタブラサウルスは、冬の寒さや長い夜に適応していた可能性があります。季節によってエサを求めて移動していたのかもしれません。
まとめ
ムッタブラサウルスは、南半球の恐竜進化の独自性を示すシンボルです。その愛嬌のある「鼻」は、一度見たら忘れられない特徴です。