ヘスペロルニス(Hesperornis)は、白亜紀後期の北米の海に生息していた海鳥です。学名は「西の鳥」を意味します。現在のペンギンやウのように水中に潜って魚を捕らえていましたが、彼らには現代の鳥にはない「歯」がありました。空を飛ぶ能力は完全に失っており、一生のほとんどを水中で過ごしていました。
くちばしの歯
くちばしには鋭い小さな歯が並んでおり、滑りやすい魚をしっかりとくわえることができました。これは始祖鳥などの原始的な特徴を受け継いでいる証拠です。彼らは鳥類が完全にくちばしだけの姿になる前の、過渡期の姿を留めています。
強力な足
翼は退化して痕跡程度しかありませんでしたが、後ろ足は非常に大きく強力でした。足の位置は体の最後方にあり、指には水かき(弁足かもしれません)がありました。これにより水中では魚雷のように泳ぐことができましたが、陸上では立ち上がることすら難しく、アザラシのように腹ばいで這って移動していたと考えられます。
捕食される側
彼らは魚を捕る優秀なハンターでしたが、同時にモササウルス類や大型サメにとっては格好のエサでもありました。実際に、ティロサウルスの胃の中からヘスペロルニスの骨が見つかっています。彼らは危険な海で、群れを作って身を寄せ合っていたのでしょう。
まとめ
ヘスペロルニスは、鳥類がいち早く海に進出し、恐竜時代の海でも重要な地位を築いていたことを示す証です。その歯のついた口は、鳥類の歴史の奥深さを語っています。