平安時代、日本が深刻な干ばつに見舞われた時、弘法大師(空海)が祈祷によってインドの無熱池(むねっち)から呼び寄せたとされるのが**善女龍王(ぜんにょりゅうおう)**です。京都の神泉苑に現れ、恵みの雨をもたらした救国の龍神として、今も篤く信仰されています。
空海 vs 守敏
雨乞い対決
朝廷は雨乞いのために、西寺の守敏(しゅびん)と東寺の空海に競わせました。守敏は周りの龍神を瓶に閉じ込めて雨を降らせないようにしましたが、空海は唯一彼の手の届かないインドの善女龍王を勧請(呼び寄せ)し、見事に雨を降らせて勝利したという伝説があります。
イメージされる姿
龍か、人か
「龍」の名を持ちますが、一般的な龍の姿ではなく、中国の官人のような服を着て、雲に乗った姿で描かれることが多いです。あるいは、小さな金色の蛇の姿で現れたとも言われます。静かなる威厳を秘めた姿です。
神泉苑の主
今も京都に
役目を終えた後も、善女龍王はそのまま京都の神泉苑の池に住み着いたと言われています。神泉苑は今でも雨乞いの聖地であり、善女龍王社が鎮座しています。