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疫病神:恐れられ、祀られる感染症の神【厄除けの逆説】

#日本神話 #民間信仰 #厄除け #災厄神 #病気
疫病神 / Yakubyogami (God of Plague)
疫病神

疫病神

Yakubyogami (God of Plague)
日本神話 / 民間信仰災厄神 / 守護神(転化)
神格★★★
大きさ老人 / 異形の姿
権能病気を流行させる、逆に病気を防ぐ
弱点赤色、鐘や太鼓の音、強い神威(蘇民将来など)
主な登場
絵巻物全国の村境

「疫病神」というと、現在では不吉な人や物を指す言葉として使われますが、かつては実際に感染症(天然痘やコレラなど)を運んでくる神様として、真剣に恐れられていました。目に見えないウイルスを擬人化した存在、それが**疫病神(やくびょうがみ)**です。

祀って追い出す

饗応と退散

日本人は疫病神に対し、力づくで戦うのではなく、「ご馳走やお酒でもてなし、機嫌よく帰ってもらう」という対処法をとることがありました。村の境目でわら人形を作り、それを疫病神に見立てて川に流す「人形送り」などの行事は、その名残です。

赤色の力

疱瘡神と赤

特に天然痘をもたらす「疱瘡神(ほうそうがみ)」は赤色を嫌う(あるいは好むため、赤で満足させる)とされ、病人の周りを赤い品物で囲む風習がありました。赤べこや達磨などの郷土玩具に赤が多いのは、この魔除けの意味があります。

守り神への転身

強い力は守りにも

恐ろしい力を持つ疫病神は、強力な神仏(牛頭天王や角大師など)によって調伏されることで、逆に疫病を防ぐ強力な守護神へと変わることがあります。「毒をもって毒を制す」の発想です。

まとめ

疫病神は、人間がコントロールできない自然の脅威への恐怖と、それとどう共存するかという知恵が生んだ神様です。不吉なだけでなく、人間の弱さと向き合うための存在とも言えるでしょう。