赤い体に、とぼけた顔。指でつつくと「うんうん」と頷くように首を振る「赤べこ」。その可愛らしい動きに癒やされますが、実は彼ら、かつて死の病(天然痘)から子供たちを守った英雄の姿なのです。
伝説の赤い牛
お堂を建てた牛
「べこ」とは東北弁で牛のこと。807年、柳津虚空蔵尊の建立の際、どこからともなく赤い牛の群れが現れ、重い木材を運ぶのを手伝ってくれたという伝説があります。彼らは最後まで働き続け、工事の完成を見届けると姿を消しました。この忍耐強くたくましい牛にあやかって作られたのが赤べこです。
黒い斑点の謎
身代わりの報(しら)せ
赤べこの体には黒い丸が描かれています。これは当時流行していた天然痘の痕(あばた)を表していると言われます。赤べこを持っていた子供は天然痘にかからなかった、あるいは軽く済んだという噂が広まり、疫病除けのお守りとして大切にされるようになりました。
まとめ
赤べこの首振りは、単なるギミックではありません。「大丈夫、大丈夫」と私たちを励まし、災いを代わりに引き受けてくれる、優しさと強さの表現なのです。