**奥津日子神(オキツヒコ)は、『古事記』において大年神の子として記される神です。妹(または妻)である奥津比売命(オキツヒメ)**と共に、竈(かまど)の神として広く信仰されています。
「オキツ」は「奥にある」という意味で、家の奥にある「竈(キッチン)」を守ることを示しています。仏教の**三宝荒神(さんぽうこうじん)**と習合して祀られることも多い神様です。
台所の守護神
命を繋ぐ「火」の管理者
古来、竈の火は家族の食事を作り、生命を維持するための最も重要な聖域でした。奥津日子神はこの聖なる火を管理し、火災を防ぎ、煮炊きが上手くいくように見守る役割を担っています。 そのため、台所を清潔に保つことがこの神様への敬意となり、家運隆昌に繋がると考えられてきました。
荒神信仰との習合
三宝荒神
中世以降、竈神は験力の強い「荒神(こうじん)」と習合し、「三宝荒神」として祀られるようになりました。荒神は不浄を嫌う厳しい神様ですが、正しく祀れば強力に家を守ってくれるとされます。 現在でも、台所に「荒神札」を祀る風習は、この奥津日子神への信仰が形を変えたものです。
まとめ
奥津日子神は、毎日の食事作りと家族の健康を陰で見守る、縁の下の力持ちのような神様です。台所に感謝することは、この神様への感謝そのものなのです。