イザナギに斬られたカグツチの死体から生まれた八柱の山神(八山津見神)の一柱、**闇山津見神(クラヤマツミ)**です。「クラ」は「暗(くら)」あるいは「鞍(くら=谷)」を意味し、鬱蒼とした原生林に覆われた深山や、日の差さない深い峡谷を神格化した存在です。
山の陰影
恐れ多き場所
古代の人々にとって、山は恵みの場であると同時に、異界に近い恐ろしい場所でもありました。クラヤマツミは、その「畏怖」の部分、簡単には人を寄せ付けない山の険しさや神秘性を象徴しています。
兄弟神との対比
兄弟には、山の頂や斜面、麓などを司る神々がいます。クラヤマツミはその中でも「深部」や「影」の部分を担当しており、山の生態系の奥深さや、未知の領域を守っていると考えられます。
深山の霊気
修行者や修験道など、山深く分け入って精神を鍛える人々にとっての守護神です。静寂と厳しさの中で、己を見つめ直す力を与えてくれます。
まとめ
光があれば影がある。闇山津見神は、山の持つ底知れぬ深さと、静謐な闇を私たちに示しています。