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石凝姥命:三種の神器「八咫鏡」を作った鋳造の神

#日本神話 #技術神 #女神 #三種の神器 #鏡 #天孫降臨 #天津神
石凝姥命 / Ishikori-dome
石凝姥命

石凝姥命

Ishikori-dome
日本神話技術神 / 鏡の神
神格★★★
大きさ威厳ある老婆 (人間大)
権能神聖な鏡を鋳造する
弱点特になし
主な登場
真・女神転生ペルソナ

「三種の神器」の一つ、八咫鏡(やたのかがみ)。天照大御神が天岩戸(あまのいわと)に隠れて世界が闇に包まれた時、彼女を誘い出すために作られたこの鏡を鋳造したのが、**石凝姥命(イシコリドメ)**です。鏡作りの祖神として知られる彼女は、単なる職人ではありません。その鏡には、太陽神である天照大御神の「光」を映し出し、世界に再び秩序を取り戻すという、極めて呪術的かつ重要な役割が込められていたのです。金属を溶かし、冷え固まらせる鋳造技術の守護神としての側面と、老婆の姿で描かれることが多い深い知恵について解説します。

岩戸隠れと八咫鏡の製作

太陽を映す鏡

天照大御神が岩戸に引きこもってしまった際、八百万の神々は困り果てて会議を開きました。そこで知恵の神・オモイカネの案により、太陽神の代わりとなる、あるいは太陽神自身の姿を映すための「鏡」を作ることになります。イシコリドメは、天の金山(あめのかなやま)の鉄(まがね)を採掘し、渾身の力を込めて「八咫鏡」を作り上げました。これがなければ、世界に光は戻らなかったかもしれません。

失敗作からの成功

『日本書紀』の一説では、最初に作った鏡は少し傷があったため「日像鏡(ひがたのかがみ)」として紀伊国(和歌山県)の日前神宮に祀られたとされています。二度目に完璧に仕上がったのが八咫鏡であり、これが後に伊勢神宮の御神体となりました。このエピソードは、鋳造という技術がいかに難しく、試行錯誤の末に初めて神聖な完璧さが生まれるかを示唆しています。

鋳造・金属加工の守護神として

老婆の姿の意味

神名にある「トメ(ドメ)」は「刀自(トジ)」、つまり年配の女性を表す言葉だと考えられています。これは、古代において金属精錬や祭祀具の製作に、経験豊富な女性の霊力が関わっていた(あるいは巫女的な役割を果たしていた)可能性を示しています。彼女は技術の母であり、モノづくり精神の源流とも言える存在なのです。

現在、奈良県の鏡作神社をはじめ、全国の金属加工業者、ガラス産業に携わる人々から、技術向上と安全の神として篤く信仰されています。

まとめ

暗闇の世界に光を取り戻すための「鏡」を作った石凝姥命。彼女の物語は、技術(モノづくり)には世界を変える力、救う力があることを教えてくれます。私たちが普段使っている鏡や金属製品の奥底にも、彼女の精神は息づいているのかもしれません。