**活津日子根命(イクツヒコネ)**は、天照大御神とスサノオの誓約で生まれた五男神の四番目の神です。
兄たち(オシホミミ、アメノホヒ、アマツヒコネ)や弟(クマノクスビ)と比べても、神話内での具体的なエピソードは極端に少なく、「生まれた」という記録以外に残されていない謎の多い神です。しかし、近畿地方を中心に彼を祀る神社は点在しており、古代豪族の祖神として確かに信仰されていました。
名前の意味
活き活きとした太陽の子
「イクツ」は「活発な」「生命力あふれる」、「ヒコネ」は「日子(太陽の子)の根(根本)」を意味すると考えられます。つまり、天照大御神の活力ある側面を受け継いだ太陽神の御子神であり、生命の活性化や健康を守護する力を持つと解釈されます。
主な信仰地
恩智神社(大阪府)
河内国二之宮である恩智神社(おんぢじんじゃ)では、主祭神の大御食津彦命(オオミケツヒコ)の祖神として、あるいは同一視される形で深く関わっています。厄除けや運気上昇のご利益で知られます。 また、滋賀県の小椋神社などでも祀られており、アマツヒコネ同様に琵琶湖周辺の渡来系氏族や水運との関わりも示唆されています。
子孫
倭国造の祖
『日本書紀』の一書には、彼が**倭国造(やまとのくにのみやつこ)**の祖であるという記述も見られます。これは大和の中心部における有力な支配層に繋がる重要な血統であったことを意味します。
まとめ
活津日子根命は、言葉少なく語られる神ですが、その名は「生命の根源」を表しています。詳細な物語が失われても、氏族の誇りとして現代までその名は受け継がれています。