「祇園精舎の鐘の声…」琵琶法師が奏でる琵琶の音色は、滅びゆく平家の悲しみを切々と語り継いできました。ギターの遠い親戚にあたるこの楽器は、遠くペルシャからシルクロードを渡り、日本で独自の進化を遂げたのです。
様々な琵琶
用途による使い分け
- 楽琵琶(がくびわ): 雅楽で使われる、ゆったりとした優雅な音色。
- 平家琵琶: 平家物語を語るための、小型で持ち運びやすい琵琶。
- 薩摩琵琶: 巨大な撥(バチ)を使い、バシッと叩きつけるような激しい演奏が特徴。武士の精神修養として愛されました。
弁財天のシンボル
音楽と蓄財の神
七福神の紅一点、弁財天はいつも琵琶を抱えています。彼女はインドの河の神(サラスヴァティー)であり、水の流れる音が音楽に通じることから、音楽・芸能、ひいては「流れるもの=財」を司る神様として信仰されています。
まとめ
琵琶の音は、単なるメロディではありません。それは「語り」と一体となって、聴く人の脳裏のスクリーンに鮮烈な映像を映し出す、古代のAR(拡張現実)装置だったのです。