**天津日子根命(アマツヒコネ)**は、天照大御神とスサノオの「誓約(うけい)」によって生まれた五柱の男神(五男神)の三番目にあたる神です。
目立った英雄譚こそ少ないものの、彼は非常に多くの氏族(国造)の祖となったことで知られています。凡河内氏、山代氏、茨城氏など、近畿から関東に広がる有力豪族たちがこぞって彼を祖神として仰いでおり、その血脈の広がりは古代日本における彼の影響力の大きさを示しています。
誓約(うけい)による誕生
スサノオの潔白証明
高天原にやってきたスサノオが反逆の意思がないことを証明するために行った「誓約」において、天照大御神がスサノオの持っていた玉を噛み砕いて吹き出した息(霧)から生まれました。 この時生まれた五柱の男神は、スサノオの心が清らかであることの証明とされ、天照大御神の子(ものざねはスサノオの玉だが、生んだのは天照)として養育されました。
主な祭祀
多度大社の祭神
三重県桑名市にある**多度大社(たどたいしゃ)**は、アマツヒコネを主祭神として祀る代表的な神社です。「お伊勢参らばお多度もかけよ、お多度かけねば片参り」と謡われるほど格式高い神社であり、北伊勢大神宮とも呼ばれています。
まとめ
天津日子根命は、派手な神話よりも「血筋」と「繁栄」によって日本を支えた神です。多くの地域に根付く氏族のルーツとして、今も静かに人々を見守り続けています。