「喋る剣」や「意志を持つ武器」はファンタジーの定番ですが、その最古のルーツと言えるのが、メソポタミア神話に登場する戦鎚シャルルです。軍神ニヌルタの相棒であるこの武器は、単に敵を殴るだけでなく、自ら戦場を偵察し、持ち主に助言を与え、時には空飛ぶ戦車に変形するという、現代のAI搭載兵器顔負けの超・万能武器でした。
全てを破壊する者
名前の意味と正体
シャルル(Sharur)とは、シュメール語で**「全てを破壊する者(Smasher of thousands)」**を意味します。形状は一般的にライオンの頭がついた棍棒(メイス)として描かれますが、その機能は武器の枠を超越しています。
喋るし、賢い
シャルルは明確な自我と高度な知能を持っています。魔物アサグとの戦いにおいて、シャルルは先行偵察を行い、敵の弱点や戦況をニヌルタに詳しく報告しました。さらに、ニヌルタがアサグの悪臭や毒気に怯んだ時には、「英雄よ、恐れるな!」と励まし、鼓舞する熱い一面も見せました。
変形メカさながらの機能
翼あるライオンへの変身
伝承によると、シャルルは自由に空を飛べるだけでなく、**「翼のあるライオン(有翼獅子)」**の姿に変身し、ニヌルタを乗せて戦場を駆けたと言われています。これは実質的に、AI搭載の自律型戦闘機兼装甲車です。 彼(それ?)の活躍によってニヌルタはアサグを討ち倒し、石の軍勢を鎮圧することができました。
現代作品でのシャルル
戦姫絶唱シンフォギア
アニメ『戦姫絶唱シンフォギアXV』では、自動人形(オートスコアラー)の一人として美少女化され登場しましたが、本来の「武器であり相棒」というコンセプトは引き継がれています。
魔法少女リリカルなのは
インテリジェントデバイス(喋る杖)の設定は、まさにシャルルそのものです。持ち主をサポートし、フォームチェンジする相棒という概念は、数千年前から人類のロマンだったことがわかります。
【考察】王権の象徴としてのメイス
職杖(Shcepter)の起源
古代オリエントでは、メイスは実戦武器であると同時に、王の権威を示す儀仗(職杖)でした。王に知恵を授け、敵を粉砕して支配権を確立するシャルルは、理想的な「王佐の才」と「武力」が一体化した最強のシンボルだったのです。
まとめ
シャルルは、人類が夢見た「最強の相棒」の原点です。ただ強いだけでなく、共に悩み、励まし、勝利へ導いてくれるこの戦鎚は、孤独な英雄にとって何よりの救いだったに違いありません。