「鉄を削ること泥のごとし」。『三国志演義』において最高峰の切れ味と称賛されるのが「青釭(せいこう)の剣」です。曹操の愛剣でありながら、敵将・趙雲の手に渡り、彼の伝説的な武勇「単騎駆け」を支えた名脇役といえる武器です。
曹操が愛した二振りの剣
倚天と青釭
曹操は二振りの宝剣を持っていました。一つは自らが帯びる「倚天(いてん)の剣」、もう一つがこの「青釭(せいこう)の剣」です。青釭の剣は、曹操の背剣係である夏侯恩に預けられていました。
長坂の戦いでの悲劇
長坂の戦いの混乱の中、趙雲は劉備の息子・阿斗を探して敵陣を駆け回っていました。その途中、偶然にも夏侯恩と遭遇します。趙雲は一突きで夏侯恩を倒し、彼が持っていた見事な剣を奪い取りました。鞘から抜くと青白い光を放ち、敵の鎧兜を紙のように切り裂いたといいます。
趙雲無双の原動力
阿斗を守り抜く刃
この剣を手に入れた趙雲は、まさに鬼神の如き強さを発揮しました。曹操軍の将たちを次々と斬り伏せ、無数に降り注ぐ矢や槍を払い落とし、見事に阿斗を抱いて生還しました。青釭の剣がなければ、三国志きっての英雄劇は生まれなかったかもしれません。
ゲームでの扱い
『真・三國無双』シリーズなどでは、攻撃力を大幅に上げるレアアイテムや、趙雲のユニーク武器として登場することが多いです。その切れ味の鋭さは、現代のフィクションでも「ガード不能」などの属性として表現されます。
まとめ
青釭の剣は、権力者(曹操)のコレクションとして終わるはずが、真の勇者(趙雲)の手に渡ることで歴史に名を刻みました。名剣は、それを使うに相応しい主を選ぶのかもしれません。