クリエイターなら誰もが喉から手が出るほど欲しいアイテム、それが詩の蜜酒です。これを一口飲めば、どんな凡人でもたちまち素晴らしい詩を詠み、深い知恵を語る賢者になれるという、究極のドーピングアイテム。しかし、その製造方法はあまりに猟奇的でした。
賢者の血と蜂蜜
クヴァシルの殺害
神々の和解の証として生まれた地上で最も賢い男、クヴァシル。彼はドワーフたちによって殺害され、その血は蜂蜜と混ぜ合わされました。こうして発酵した液体が「詩の蜜酒」です。つまり、文字通り「知恵の結晶」が溶け込んだ酒なのです。
オーディンの奪還劇
詩人の分け前
この酒は巨人スットゥングの手に渡っていましたが、知恵を欲するオーディンが長い謀略の末にすべて飲み干し、鳥に変身してアースガルドへ持ち帰りました。オーディンが吐き戻して神々に分配した酒を飲んだ者が「真の詩人」となり、逃げる際に後ろからこぼれ落ちた(汚い)酒を飲んだ者が「下手な詩人」になったと語られています。
まとめ
芸術的なインスピレーションを「神からの外的な授かりもの」と捉える古代の思想が、この少しグロテスクで魅力的な伝説には凝縮されています。