死者を蘇らせるアイテムは魅力的ですが、再生の釜(Dadeniの大釜)は少し不気味です。ケルト神話の『マビノギオン』に登場するこの巨大な釜は、死んでしまった戦士をただちに戦線復帰させる、古代の生物兵器のようなアーティファクトでした。
沈黙の不死身軍団
翌朝には復活
、巨人の王ブラン(ベンディゲイドブラン)が所有し、後にアイルランド王に贈られたこの釜。戦いで死んだ兵士をこの釜に放り込むと、翌朝には傷が癒えて生き返り、戦えるようになります。しかし、彼らは一つだけ欠陥を抱えていました。「言葉を話せない」のです。魂を完全には呼び戻せていない、いわゆるゾンビのような状態だったのかもしれません。
エヴニシエンの犠牲
内部からの破壊
アイルランドとの戦争で、この釜によって無限に蘇る敵軍に苦戦したブリテン軍。しかし、ブランの異父弟エヴニシエンが死体のふりをして釜の中に潜り込み、内部から渾身の力で釜を踏み砕きました。心臓が破裂してエヴニシエンも死にましたが、これによって再生のシステムは破壊され、戦いに決着がつきました。
まとめ
再生の釜は、命の循環を人工的に操作することへの畏れと、それがもたらす歪な結果を描いた、ダークファンタジーの原点とも言える存在です。