見事な髭を蓄え、重さ82斤(約48kg)の青龍偃月刀を軽々と操る関羽は、武人の理想像です。しかし彼が現代でも愛される最大の理由は、その「強さ」以上に、主君であり義兄である劉備への揺るぎない「忠義」にあります。
関羽とはどのような神か?
関羽雲長は、後漢末期の武将であり、劉備、張飛と共に「桃園の誓い」を結んだ義兄弟の契りで有名です。その圧倒的な武勇と、主君への裏切らない忠義は、敵である曹操からも深く愛されるほどでした。死後、その霊は神格化され、「関聖帝君(関帝)」として祀られるようになりました。現在では、信義を重んじる商売の神として、世界中の中華街に関帝廟が建てられています。
神話での伝説とエピソード
千里行と五関突破
一時的に曹操の客将となっていた関羽ですが、劉備の生存を知ると、曹操から与えられた金銀財宝や高い地位をすべて捨て、劉備の元へ帰る旅に出ました。その道中、通行を阻む五つの関所の守将を次々と斬り伏せ、千里の道を駆け抜けたというエピソードは、彼の武勇と劉備への愛を象徴する物語として京劇などで度々演じられています。
死後の神格化
呂蒙の計略により捕らえられ処刑された関羽ですが、その首を見た曹操が声をかけると、首が目を見開いたという伝説があります。その後、祟りを恐れた人々によって祀られ、時代を経るごとに「帝」「菩薩」「神」とランクアップしていきました。そろばんを発明したという伝説もあり、それが商売の神とされる一因ともなっています。
現代作品での登場・影響
横浜中華街・関帝廟
日本でも横浜や神戸の中華街には立派な関帝廟があり、商売繁盛や交通安全、厄除けの神として多くの観光客や華僑の人々に信仰されています。
ゲームでの扱い
『真・三國無双』シリーズをはじめ、あらゆる三国志ゲームで最強クラスの武将として登場。「軍神」の名に恥じぬステータス設定がなされるのがお約束です。
【考察】その強さと本質
義の象徴
関羽が神になった理由は、強さもさることながら、その「義(約束を守る、裏切らない)」の精神が、信用を第一とする商売の世界で求められたからでしょう。
現代のポップカルチャー
三国志演義での活躍は、現代の漫画やアニメ、ゲームにも多大な影響を与えています。特に『Fate』シリーズなどのバトルもの作品では、その比類なき武芸が強調され、最強のサーヴァントの一角として描かれます。また、彼のトレードマークである長い髭(美髯公)や緑のローブは、キャラクターデザインの記号として定着しています。
まとめ
武人として生き、神として永遠となった男、関羽。その長大な青龍偃月刀は、今も人々の信義と商売を守り続けています。