「燕人張飛、ここにあり!」。たった一騎で曹操軍100万の大軍を足止めした伝説の豪傑。劉備、関羽との「桃園の誓い」に生き、その武勇は天下に轟きました。粗暴ながらもどこか憎めない、三国志きっての暴れん坊。
張飛とはどのような人物か?
三国志(蜀漢)の将軍。劉備、関羽と義兄弟の契りを結び、その末弟として劉備の天下統一を助けました。丈八蛇矛(じょうはちだぼう)というクネクネした矛を愛用し、その武力は関羽と並んで「万人の敵(一人で一万人に匹敵する)」と称されました。酒癖が悪く、部下に厳しすぎるのが欠点で、それが最期に災いしました。
伝説とエピソード
長坂橋の仁王立ち
長坂の戦いで、劉備軍が曹操軍に追われ敗走する中、張飛は殿(しんがり)を務めました。彼は橋の上にたった一騎で立ち、「我こそは張益徳なり! かかってこい、死ぬまで戦おうぞ!」と大音声で叫びました。その気迫と声の大きさに恐れをなした曹操軍は、誰も近づけず、劉備は無事に逃げ延びることができました。一説には声だけで敵将がショック死したとも。
督郵を殴る
物語の序盤、役人の督郵が賄賂を要求して劉備を侮辱したことに激怒し、彼を柱に縛り付けて鞭で打ち据えたエピソードは、彼のアウトローで直情的な性格をよく表しています。
現代作品での登場・影響
インテリ説?
正史や伝承の一部では、実は書画が得意で、美人の妻を大事にする教養人だったという説もあります。演義での「無教養な荒くれ者」というイメージは、物語を面白くするためのキャラ付けだったのかもしれません。
三國無双
ゲームではコミカルな脳筋キャラとして描かれることが多いですが、その破壊力は常にトップクラス。愛すべき馬鹿力キャラクターとしての地位を確立しています。
【考察】その強さと本質
純粋な忠義
彼の行動原理は常に「兄者(劉備)のため」でした。計算も野心もなく、ただ義兄のために矛を振るう。その純粋さが、1800年経った今もなお彼が愛される理由でしょう。
まとめ
その声は雷のごとく、その矛は蛇のごとく。乱世を駆け抜けた猛虎は、最期まで戦場ではなく、夢の中に生きていました。