巨人たちの侵攻から、神々の国アースガルズへの唯一の入り口である「虹の橋ビフレスト」を守る最強の警備員。それが光の神ヘイムダルです。眠りを必要とせず、草が生える音さえ聞き取ることができる彼の目は、世界の終わりに敵が迫るその瞬間まで、決して閉じることはありません。ロキとは宿命のライバル関係にある、忠義の騎士の物語を紹介します。
ヘイムダルとはどんな神か?
9人の母親を持つ白い神
9人の波の乙女たちから生まれたとされ、輝く白い歯を持つことから「白いアース」とも呼ばれます。また、人間界を旅して、王・農民・奴隷という3つの階級を作った始祖「リーグ」も彼のことだと言われています。人間たちの父でもあるのです。
驚異的な感知能力
番人としての能力は超人的です。鳥よりも受眠時間を必要とせず、夜でも百リーグ(約480km)先を見通し、羊の毛が伸びる音や、草が生える音さえ聞き取ることができます。彼の監視をくぐり抜けてアースガルズに侵入することは不可能です。
終末を告げる角笛
ギャラルホルン
彼が持っている巨大な角笛。神々の最終戦争「ラグナロク」の到来を察知した時、彼がこれを高らかに吹き鳴らすことで、全宇宙の神々と戦士たちが眠りから覚め、最終決戦へと集結します。世界の終わりは、彼の笛の音と共に始まるのです。
ロキとの因縁
トリックスターのロキとは犬猿の仲です。かつてフレイヤの首飾りブリーシンガメンを盗んだロキを追い、お互いにアザラシに変身して海中で戦って取り返したことがあります。ラグナロクでは、巨人軍勢を率いるロキと一騎打ちを行い、相打ちとなって共に倒れる運命にあります。
現代作品でのヘイムダル
MCU(マーベル)
映画『マイティ・ソー』シリーズでは、イドリス・エルバが演じる渋い門番として登場。原作の「白い神」というイメージとは異なりますが、重厚な黄金の鎧と、オレンジ色に光る瞳、そして王への絶対的な忠誠心は、まさに守護神の鑑として描かれ、多くのファンに愛されました。
まとめ
ヘイムダルは、来るべき終わりの時まで孤独に立ち続ける、沈黙と責任感の象徴です。誰かが見ていなくても、彼は今日も世界の境界線で目を光らせているのです。