イクチオステガ(Ichthyostega)は、約3億6000万年前(デボン紀末期)のグリーンランドに生息していた、最初期の四足動物の一つです。「魚の屋根(頭骨)」という意味の名を持ちます。アカントステガよりも陸上生活に適応した体を持っていましたが、それでもまだ水辺を離れることはできませんでした。
陸への上陸作戦
アカントステガと比べて肋骨が発達しており、重力に抗って内臓を守り、肺呼吸を助ける構造になっていました。前足は頑丈で体を持ち上げることができましたが、後足はヒレ状のままで、歩くというよりはアザラシのように前足で体を引きずって移動していたと考えられます。
魚のような尾
陸に上がりつつも、尾には魚のようなヒレ条がはっきりと残っていました。これは水中での遊泳能力を維持していた証拠です。彼らは水中で狩りをし、日光浴や移動のために一時的に陸に上がるという、今のワニのような生活を送っていたでしょう。
聴覚の進化
耳の構造(アブミ骨)が変化し始めており、空気中の音を聞くための適応が見られます。これは、陸上の獲物や捕食者の気配を察知するために重要でした。
まとめ
イクチオステガは、脊椎動物が未知の世界「陸上」への進出を本格化させたパイオニアです。その不格好な歩みこそが、進化の偉大な一歩だったのです。