アーケロン(Archelon)は、白亜紀後期の北米の海(西部内陸海路)に生息していた、史上最大のウミガメです。「古代の亀」を意味する名の通り、全長4メートル、甲羅の幅は最大で5メートル近くに達し、小型自動車よりも巨大でした。
軽量化された甲羅
現生のウミガメのような完全に骨化した硬い甲羅ではなく、フレーム状の肋骨の上に、革のような皮膚が張られた「ソフトシェル」構造をしていました。これにより、巨体を維持しながら大幅な軽量化を実現し、浮力を得ていました。硬い甲羅がなくても、その圧倒的な大きさだけで捕食者(モササウルスなど)に対する十分な防御になったのでしょう。
大海原の生活
巨大な前脚(フリッパー)を使って外洋を力強く泳ぎ回っていました。顎は鋭いクチバシ状になっており、クラゲやイカ、そしてアンモナイトなどを食べていました。特に、強力な顎でアンモナイトの殻を噛み砕くことができたと考えられています。
冬眠説
発見された化石の状況から、寒冷期には海底の泥の中に潜って冬眠していたという説も提唱されています。非常に長寿で、100年以上生きた個体も珍しくなかったかもしれません。
まとめ
アーケロンは、カメ類が進化の過程で到達した最大サイズを記録しています。現代のオサガメに近い、古代の海が生んだ偉大な航海者です。