アマルガサウルス(Amargasaurus)は、白亜紀前期のアルゼンチンに生息していた、ディプロドクス科の竜脚類です。全長は約10メートルと、竜脚類にしては小型ですが、その首には他のどの恐竜にも見られない、極めて奇抜な特徴がありました。
首から背中の棘
首の骨から上に向かって、長い2列の棘(神経棘)が突き出していました。この棘の役割については長年議論が続いています。かつては棘の間に皮膚の膜が張られ、帆のようになっていたと考えられていました(体温調節やディスプレイ説)。しかし最近の研究では、生体ではこの棘の周りを角質の鞘が覆っており、ガゼルの角のような強力な武器として機能していたという説も提唱されています。
肉食恐竜への対抗
小型であるアマルガサウルスは、大型肉食恐竜の標的になりやすかったはずです。首を下げて威嚇し、棘を突き出すことで捕食者を牽制しました。また、長い鞭のような尾も持っており、これも強力な防御手段でした。
南米の独自進化
彼らが生息していた当時の南米は、他の大陸から孤立しつつありました。そのため、北半球の恐竜とは異なる独自の進化を遂げた種が多く、アマルガサウルスの奇妙な姿もその孤立環境が生んだ進化の妙と言えます。
まとめ
アマルガサウルスは、竜脚類の進化の多様性を象徴する恐竜です。その棘だらけのシルエットは、恐竜時代の風景がいかにバラエティに富んでいたかを物語っています。