ティターニア(タイターニア)は、妖精王オベロンの妃であり、誇り高き妖精の女王です。その名は古代ローマの詩において月の女神ダイアナ(アルテミス)の別名として使われていた「ティタンの娘」に由来し、夜の森を統べる神秘的な力を持っています。
ロバに恋した女王
魔法による失態
『真夏の夜の夢』では、夫オベロンとの喧嘩の最中、寝ている間にまぶたに惚れ薬を塗られてしまいます。目が覚めて最初に見たのが、呪いで頭をロバに変えられた織工のボトムだったため、彼女は彼に熱烈に恋をしてしまいます。
妖精の奉仕
彼女はロバ頭の男を「美しい人」と讃え、配下の妖精たちにかしずかせ、贅沢な食事を与えます。この滑稽なエピソードは、恋の盲目さを風刺したものとして有名ですが、魔法が解けた後はオベロンと和解します。
後世への影響
妖精のビジュアルイメージ
シェイクスピア以降、多くの画家がティターニアを描きました。透き通るような羽を持ち、花々に囲まれた美しい女性という**「現代的な妖精(フェアリー)」のイメージ**は、彼女の肖像画によって確立された部分が大きいです。
ゲームでのティターニア
RPGなどでは、オベロンと対になる最強クラスの魔法使いとして登場することが多いです。『真・女神転生』シリーズでは、美しく強力な仲魔として常連であり、回復や魔法攻撃に優れた女王の貫禄を見せつけます。
宇宙に浮かぶ女王
天王星の第3衛星には「チタニア(Titania)」という名が付けられています。天王星の衛星はシェイクスピア作品の登場人物から名付けられる慣例があり、第4衛星には夫である「オベロン」の名が冠されています。彼らは宇宙の星となっても、仲良く(あるいは喧嘩しながら)夜空を回っているのです。
まとめ
ティターニアは、美と尊厳、そして少しの滑稽さを併せ持つ、妖精界のファーストレディです。『真夏の夜の夢』が上演され続ける限り、彼女は永遠に森の女王として、月明かりの下で人々を魅了し続けるでしょう。