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シュブ=ニグラス:千匹の仔を孕みし森の黒山羊【クトゥルフ神話・豊穣の女神】

#クトゥルフ神話 #外なる神 #山羊 #豊穣 #邪神 #魔法
シュブ=ニグラス / Shub-Niggurath
シュブ=ニグラス

シュブ=ニグラス

Shub-Niggurath
クトゥルフ神話外なる神 / 地母神
危険度★★★★★
大きさ黒い雲のような巨大な塊
特殊能力生命創造、黒い仔山羊の召喚
弱点特定の退散呪文
主な登場
オーバーロードクトゥルフ神話TRPG魔道祖師

「いあ! しゅぶ=にぐらす!」。クトゥルフ神話の作品中で最も頻繁に唱えられるこの呪文の対象こそが、シュブ=ニグラスです。「千匹の仔を孕みし森の黒山羊」という二つ名を持つこの神は、おぞましい姿でありながら、生命を産み出す豊穣の女神としての一面も持っています。

黒い雲と触手の塊

不定形の地母神

シュブ=ニグラスの本体は明確に描写されることが少ないですが、一般的には黒い霧や雲のような巨大な塊であり、そこから無数の触手、粘液を滴らせる口、そして捩じれた山羊の蹄が突き出しているとされます。この混沌とした姿は、あらゆる生命の源泉であると同時に、生命の冒涜的な側面をも象徴しています。

黒い仔山羊

彼女は常に腹を空かせた眷属「黒い仔山羊」を従えています。これらは巨木の幹のような太い脚と触手を持つ怪物で、母なる神の代行者として崇拝者の儀式を見届けたり、犠牲者を受け取ったりします。

最も広く崇拝される邪神

豊穣信仰の裏側

クトゥルフ神話の神々の中でも、シュブ=ニグラスは人間による崇拝が最も盛んな神の一つです。特に森林地帯や未開の地では、豊作や多産を願う土着の信仰と結びつき、独自の教団が形成されています。しかし、その恩恵を受けるためには、血なまぐさい生贄の儀式が必要となることがほとんどです。

妻にして母

一説には、彼女はヨグ=ソトースの妻であり、ナグとイェブという双子の神を産んだとされています(この双子からクトゥルフが生まれたとも)。神々の系譜においても中心的な位置を占める、まさに「万物の母」と呼ぶにふさわしい存在です。

現代ファンタジーでの活躍

オーバーロード

大人気作品『オーバーロード』では、主人公アインズが使用する超位魔法「イア・シュブニグラス(黒き豊穣への貢)」としてその名が登場します。この魔法は、戦場の数万人を一瞬で虐殺し、その命を代償に巨大な「黒い仔山羊」を召喚するという、原作の設定を色濃く反映した恐るべき兵器として描かれました。

異界の召喚獣

その性質から、ゲームなどでは「召喚術師」や「ドルイド」が呼び出す最強の召喚獣として扱われることがあります。ただし、制御を誤れば術者もろとも食らい尽くされる、ハイリスク・ハイリターンの存在です。

【考察】なぜ「山羊」なのか?

サバトと悪魔崇拝

西洋の悪魔伝承において、山羊は悪魔バフォメットの象徴であり、魔女の集会(サバト)と深く結びついています。シュブ=ニグラスのイメージは、こうした古来の黒魔術や異教信仰への恐怖が、宇宙的スケールに拡大されたものと言えるでしょう。

まとめ

シュブ=ニグラスは、生命の誕生という本来尊い現象を、狂気と恐怖に変換した存在です。森の奥深くで「山羊」の気配を感じたら、決して近づいてはいけません。