黄金のマスクの下には干からびた顔、全身を包帯で覆った不気味な姿。ピラミッドに眠る王の安息を妨げる者に「死の呪い」を与えるマミーは、古代の神秘と恐怖を象徴するモンスターです。
永遠の命を得るための技術
魂の帰る場所
本来のミイラ作りは、死後の世界(アアル)での復活を信じる古代エジプト人にとって、魂(カ)が戻ってくるための肉体を保存する神聖な儀式でした。内臓を取り出し、防腐処置を施し、何重もの亜麻布(リネン)で包むことで、数千年の時を超えて肉体を残そうとしたのです。
薬としてのミイラ
中世ヨーロッパでは、なんとミイラの粉末が「万能薬」として高値で取引されていました。「マミー」という言葉自体、もともとは薬用の防腐剤(瀝青)を指す言葉でした。モンスターとして恐れられる以前に、人間によって消費されていたという皮肉な歴史があります。
「ファラオの呪い」の真実
ツタンカーメンの発掘
ミイラが「呪いをかける怪物」として定着したのは、1922年のツタンカーメン王墓発見後の発掘関係者の連続死が「ファラオの呪い」としてセンセーショナルに報道されてからです。実際には多くの死因は無関係なものでしたが、この出来事がハリウッド映画『ミイラ再生』のプロットとなり、現在のマミーのイメージを決定づけました。
ゲームでの特徴
状態異常攻撃のスペシャリスト
RPGに登場するマミーは、攻撃力よりも嫌らしい状態異常攻撃を得意とすることが多いです。毒、麻痺、そして「呪い」。乾燥した包帯は燃えやすいため、火属性に極端に弱いという弱点が設定されることも定番です。
【考察】過去からの断罪者
墓荒らしへの警告
ゾンビが増殖や感染の恐怖なら、マミーは「過去の聖域を土足で踏み荒らす現代人への報復」というテーマを持っています。彼らは無差別に人を襲うのではなく、あくまで自分の領域(墓)を守るために目覚めるのです。
まとめ
数千年の眠りを経て、乾いた叫び声を上げるマミー。それは、過去の文明に対する畏敬の念を忘れた私たちへの警告なのかもしれません。