ギリシャ神話において、すべての牛の物語の中心にいるのがクレタの牡牛です。その美しさは国を狂わせ、その血脈は迷宮の怪物ミノタウロスへと受け継がれました。ポセイドンの怒りと愛欲の呪いが渦巻く、スキャンダラスな怪物の正体とは。
ポセイドンの贈り物
生贄の拒否
クレタ王ミノスは、王位継承の正当性を示すためにポセイドンに祈り、海から美しい白い牡牛を出現させてもらいました。しかし、あまりの美しさに魅了されたミノスは、約束されていた生贄として捧げるのを惜しみ、別の牛ですり替えました。これに激怒したポセイドンは、牛を狂暴化させ、さらに王妃パシパエがこの牛に恋をするような呪いをかけました。
二人の英雄による捕獲
ヘラクレスとテセウス
狂って暴れるこの牛を生け捕りにしたのがヘラクレス(第七の功業)です。その後、牛は本土に放たれマラトンの野を荒らしましたが、最終的に英雄テセウスによって退治され、神への生贄として捧げられました。その魂はおうし座になったとも言われます。
まとめ
美しさが災いとなるギリシャ神話の典型であり、人間の欲望と神の罰の狭間で翻弄された存在でした。