「悪・即・斬」。新選組三番隊組長にして、沖田総司、永倉新八と並ぶ最強の剣士・斎藤一。彼は激動の幕末、戊辰戦争を最前線で戦い抜き、明治の世まで生き残った「生存した狼」です。
斎藤一とはどのような人物か?
新選組の幹部として、池田屋事件などで活躍しました。剣の腕は沖田総司すらを凌ぐとも言われ、暗殺や粛清といった汚れ仕事も多く請け負った恐怖の剣客です。新選組が崩壊していく中、彼は会津藩と共に最後まで新政府軍と戦い続けました。維新後は「藤田五郎」と改名して警察官になり、西南戦争にも抜刀隊として参加。畳の上で寿命を迎えるまで、生涯現役の武人でした。
伝説とエピソード
牙突(突き)
漫画『るろうに剣心』で描かれた必殺技「牙突」があまりにも有名ですが、これは創作です。しかし史実でも、彼は「左利きの突き」を得意としていたという説があります(実際は右利き説が有力ですが)。いずれにせよ、実戦的で容赦のない剣術を使っていたことは確かです。
背中の傷
彼は生涯、自分の過去や剣術についてほとんど語りませんでしたが、死後に体を洗った際、背中や体に無数の刀傷や銃創が残っていたといいます。それは彼がくぐり抜けてきた修羅場の凄まじさを物語っていました。
現代作品での登場・影響
るろうに剣心
ニヒルなダークヒーローとして登場し、主人公・剣心のライバルとして圧倒的な存在感を放ちました。この作品の影響で、新選組の中でもトップクラスの人気キャラとなりました。
警視庁のレジェンド
明治の警視庁において、彼の剣技は伝説となっており、犯人逮捕の際には決して手加減しなかったといいます。武士の魂を持ったまま近代公務員になった男です。
【考察】その強さと本質
ぶれない生き方
時代が変わり、刀が不要になっても、彼の信念(悪即斬)は変わりませんでした。世の中の流れに迎合せず、自分の正義を貫き通した生き様は、男の理想像の一つです。
まとめ
狼は死なず、ただ静かに去るのみ。明治の東京の雑踏の中に、かつて京を震撼させた鋭い眼光が生きていたのです。