「敬天愛人(天を敬い、人を愛する)」。明治維新を成し遂げた最大の功労者でありながら、最後は逆賊として散った悲劇の英雄・西郷隆盛。その大きく温かい背中は、今も日本人の心の中に「西郷どん」として生き続けています。
西郷隆盛とはどのような人物か?
薩摩藩の下級武士から成り上がり、大久保利通らと共に倒幕運動を主導しました。勝海舟との会談で江戸無血開城を実現させた維新の三傑の一人です。明治新政府では陸軍大将として改革を進めましたが、征韓論争に敗れて下野。故郷の鹿児島に戻りましたが、士族たちの不満に担ぎ上げられ、日本最大の内戦「西南戦争」を起こし、城山で自刃しました。
伝説とエピソード
写真嫌い
上野公園の犬を連れた銅像は有名ですが、除幕式で奥さんが「宿人はこんなお人じゃなかった」と言った通り、彼の本当の顔は分かっていません。極度の写真嫌いで、現存する肖像画はすべて親戚の顔をモンタージュした想像図です。
謎の生存説
死後、「西郷星」という星が現れたり、「実は生きていてロシア(あるいは火星)に逃げた」という噂がまことしやかに囁かれました。それほど庶民は彼の死を受け入れられず、愛していたのです。
現代作品での登場・影響
ラストサムライ
映画『ラスト サムライ』で渡辺謙が演じた勝元のモデルの一人です。近代化の波の中で消えゆく武士道の美しさと儚さを体現した存在として、海外でも評価されています。
巨漢伝説
身長180cm、体重100kgを超えていたといわれる巨漢で、その見た目通りの包容力と、底知れぬ威圧感を併せ持っていました。
【考察】その強さと本質
無私の心
「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり」。勝海舟にそう言わしめた無私無欲の姿勢。自分の利益を考えず、ただ他人のために動くその純粋さが、究極のカリスマ性の正体でした。
まとめ
彼は時代の生贄だったのかもしれません。しかしその死に様さえもが、新しい日本を作るための最後の仕事だったのです。