**八坂刀売神(ヤサカトメ)**は、信濃国一宮・諏訪大社の祭神であり、**建御名方神(タケミナカタ)の妃神です。 タケミナカタが上社に祀られているのに対し、ヤサカトメは下社(春宮・秋宮)**の主祭神として祀られています。夫神と共に諏訪盆地を開拓し、この地を繁栄させた「国母」のような存在です。
御神渡り(おみわたり)
氷上の恋路
諏訪湖の冬の風物詩である「御神渡り」は、上社のタケミナカタが、下社のヤサカトメのもとへ通った恋の道(氷の亀裂)であると言われています。 氷がせり上がる現象は自然現象ですが、古くから人々はそこに神々のロマンスを見出し、その年の吉凶や農作物の豊凶を占ってきました。
温泉の起源
綿の湯伝説
ヤサカトメは化粧のために持ち歩いていた「お湯を含ませた綿」を置いた場所から温泉が湧き出したという伝説があり、諏訪の温泉(下諏訪温泉など)の守護神としても信仰されています。 夫との喧嘩でお粥をこぼし、それが熱湯の温泉になったという人間味あふれる伝説も残されています。
まとめ
八坂刀売神は、強力な武神である夫を支え、共に土地を豊かにした賢妻です。諏訪の美しい自然や温泉、そして神秘的な御神渡りは、この夫婦神の愛の証と言えるでしょう。